「元受刑者」の間に芽生える仲間意識

だが、もうすぐこの家は、取り壊されるらしい。近藤さんは、2カ月後から、東京に住む息子夫婦の世話になるという。

「まさか息子のところに、平沼さんも連れて行くわけにはいきませんからね。なんとか次に住む家を探してたんですが、山本さんが、当てがあるとおっしゃるんで、きょうはわざわざご足労いただいて、本人と会ってもらうことにしたんです」

私は、近藤さんの言葉に頷き、それから、平沼さんに声をかけた。