塾は中学受験に本当に不可欠なのか

×中学受験するなら塾が不可欠

○中学受験は教科書ワークで合格できる

さて、本書(『合格したいなら「中学受験の常識」を捨てよ』)では「中学受験には不可欠」と言われている塾が、本当に必要なのかどうか考えるきっかけになっていただけたらと思い、大手進学塾のリアルをお伝えしています。今後、中学受験をお考えのご家庭には、ご参考になるのではないでしょうか。

だけど、いますでに塾生活がスタートしてしまっているご家庭は、「なるほど、そうなんだな」と頭では理解できても、「そうは言っても、まわりがみんな塾通いをしているなかで、うちの子だけ家庭で受験対策を進めていくことなんて、本当にできるのかしら……」と、なかなか一歩が踏み切れないと思います。

ただ、現状うまくいっていないと感じているのなら、やり方を変えてみるという選択肢は持っていたほうがいいと思います。

騙されたと思って、教科書ワークを一度使ってほしい

まずは騙されたと思って、教科書ワークを一度使ってみることをおすすめします。教科書ワークを使ってみると、教科書ワークですら習得できていない問題がたくさんあることに気がつくはずです。

そして、教科書ワークを繰り返し演習してみてください。教科書ワークを繰り返しているうちに基礎の習得度が上がり、どんどん成績が伸びていくはずです。

こうなると、お子さんも勉強が楽しくなり、自主的に勉強するようになります。親御さんとしても子どもの勉強の管理をする必要がなくなり、自然と成績も伸びるので気持ちがずっとラクになるはずです。

高梨裕介『合格したいなら「中学受験の常識」を捨てよ』(日本能率協会マネジメントセンター)
高梨裕介『合格したいなら「中学受験の常識」を捨てよ』(日本能率協会マネジメントセンター)

ここでの親御さんのポイントは、たくさん褒めてあげることです。大好きなお父さん、お母さんに褒められて嬉しくない子どもなんていません。嬉しくて、誇らしげな気持ちになって「よし、お父さんとお母さんをもっと驚かせてやるぞ」と張り切るのが子どもというもの。

こうなったらもう安心、好循環がどんどん回り始めていきます。

このように、教科書ワークを使用することで、これまで抱えていたさまざまな悩みが一気に解決するご家庭がたくさんあります。

ぜひ試してみてください。

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