初回定期購入は1年間で19%しか落ちていない

【木下】いや、そもそも女性の方が物を買う(傾向がある)し、男性は迷ったら買わないけど、女性は迷ったら買うっていうのがありますよね。

男女比が7対3でも、男性のほとんどは基本的に物を買わない。でも女性は基本的に物を買うので、もうちょっと女性受けするような方向にした方がいい気もします。

【車谷】僕が女性ウケするかっていうと非常に難しい……。

【木下】でもモテるでしょ?

【車谷】……。

【木下】まあ、否定しない時点でモテている(笑)。今はずっと売上は伸びていますか?

【車谷】そうですね、ずっと伸びています。LTV(Life Time Value=顧客生涯価値。1人の顧客がリピート注文などを経て、生涯にわたって購入する額)もまだ細かい計測ができていないんですけど相当高くて、解約率も初回からでいうと毎回4%ぐらいしか落ちないんですよ。

【木下】それはすごい。

【車谷】初回定期購入は1年間で19%ぐらいしか落ちていないです。

【木下】定期は商品が毎月届く?

【車谷】毎月届きます。

【木下】じゃあ逆にいうと、12カ月続けている人は全体の81%か。それはすごいですね。

【車谷】ただ初回の定期購入は(シャントリボディ)1本だけなので3500円ぐらいですかね。1回使っていただいたら、かなり満足度が高く、木下さんが最初におっしゃっていただいたような「他のものが使えなくなる」と言っていただけることが多いです。

定期のお客さんは2000人程度

【木下】それは生の声とか聞いていますか?

【車谷】アンケートと公式LINEで聞いています。とにかくお金をかけずにどうするかが最初にあったので、商品全てに公式LINEのQRコードをつけました。

問い合わせや解約手続きなども全てそこに一本化していて、全てのコミュニケーションを公式LINEで行えるようにしています。

木下勝寿『なぜあの商品、サービスは売れたのか? トップマーケッターたちの思考』(実業之日本社)
木下勝寿『なぜあの商品、サービスは売れたのか? トップマーケッターたちの思考』(実業之日本社)

【木下】定期のお客さんは何人ぐらいいるんですか?

【車谷】2000人ぐらいです。

【木下】次の商品ももう出していってるんですか?

【車谷】ちょっとずつ出しています。ブランディング戦略ってほどの打ち出しではないんですけれど、今後ブランド化していくために、クロスセルメインで商品展開しています。

以前木下社長から「1つ大ヒットさせないとブランドなんて作れないよ」ってアドバイスをいただいたので、横展開はしているものの、基本はシャントリボディに注力しています。

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