400mlで4620円は妥当なのか

【木下】ただし、モールになってくると、今度はどうしても価格勝負になる。その時にシャンプーってどれだけ高機能にしても上限価格があるんです。そこをどうクリアしていくかというところが課題な気がします。

【車谷】価格勝負のところでいうと、この金額感[シャントリボディ400mlは4620円(税込)]が妥当なのかっていうのは、まだ答えが出ていなくて。それこそI-neさんのプロダクトは、シャンプーで1500円なんて誰が出すの? っていう時代にそれを出して、今ではそれが当たり前になっていますよね。

シャントリボディもそういう形で、今、4620円(税込)するけれども、I-neさんがやっているようにラインナップを揃えていったら可能性はあるんじゃないかと思っているんです。元々のメインターゲット層が、木下社長を目指しているような人なので。

【木下】そこは全然違うと思う(笑)。

【車谷】僕自身はペルソナではないんですけど、ラオス(Nontitleシーズン2に出演した西田拓郎さんのニックネーム。TELESAの創業メンバー)がペルソナにかなり近しい存在だと設定していました。ラオスって、木下社長の外側だけを見て真似ようとするタイプなんですよ。その層とかに刺さるなと思っているんです。

【木下】ラオスに目指されたくないな(笑)。それは冗談として、僕がこの商品を良さそうだなと思ったポイントって、おもちちゃん(Nontitleシーズン2に出演した望月莉奈さんのニックネーム。こちらも株式会社TELESAの創業メンバー)が、「これすっごくサラサラになるの」って言ったのを聞いた時なんですよ。

元々髪の毛も綺麗で、普段からヘアケアに気を使っているだろうなっていう女性が「これすごく良い」って言っていたのが響いたんです。

ディスペンサー付きボトル
写真=iStock.com/bymuratdeniz
※写真はイメージです

1分間の大事さを一番痛感しているのは「主婦層」

【車谷】そうなんですね。おもちちゃんが言ってて信頼できるなと思ったということですか?

【木下】そうです。ユーザーヒアリングはいっぱいした方がいいような気がする。どこが1番ボリュームゾーンになってくるかとかはもっと調べた方がいいですよ。

【車谷】まだ精緻なテストマーケティングはほとんどできていないんですが、ただアンケートは事前に取っていて、それを見ると意外と主婦層が多いんです。

当初はビジネスマンの中でもちょっと意識の高い方をターゲットにしていたんですが、蓋を開けると、家事・育児で忙しくて時間がない主婦層に結構買ってもらえているんですよね。

比率でいうと45%ぐらいが、主婦かどうかまでは断定できないんですが、35〜45歳の女性です。

【木下】1分間の大事さを一番痛感している人って、忙しいビジネスマンじゃなくて育児中の人だったってことですね。

【車谷】そういうところの知識がなかったので、全く検討もしなかったんですよ。

【木下】YouTubeのチャンネルから買ってる人って、それも女性の方が多いですか?

【車谷】女性の方が多いです。

【木下】あの番組はどちらかといえば、男性向きっぽい気がしますけどね。

【車谷】視聴者層は7対3ぐらいで男性の方が多いんですが、購入層は女性なんですよね。それはおそらく、女性の方がファンになりやすいというか、応援してくれるというのがあって、それが購入に繋がっているのかなと思っています。

男性はコンテンツをコンテンツとして楽しむ方が多いのかなと思っているんですけど。