ひと言断りを入れるクッション言葉
「不躾」
無作法であること
例文 不躾なお願いではございますが、資料をご作成いただけますか。
漢字は中国から入ってきたもの。それを私たちは常識だと思っていますが、実は、中国にはもともとなく、日本で新たに作られた漢字があります。たとえば、神道の催事に用いる「榊」。中国では「動」ですませてしまう「働」。これらは、和製漢字(国字)です。
そうした和製漢字の一つが「躾」です。裁縫で形を整えるために仮縫いすることを「しつけ縫い」と呼びますが、その言葉を転用し、礼儀作法を教え、人としての基本を整えるという意味にしたのが、躾という語です。きちんと礼儀作法を習得すれば、身を美しく整えることができる。そうした凜とした美しさを持つ言葉が、躾なのです。
さて、「不躾」は躾がなっておらず、立場をわきまえず相手に失礼なことをしてしまう様子をいいます。日常では、「不躾ですが」「不躾なお願いですが」というように、クッション言葉として用いることが多いです。「本来、あなたにこのようなことを尋ねたり頼んだりするのは失礼で、やってはいけないことであると承知しておりますが」と、申し訳ないという気持ちをこめて使います。
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