2024年下半期(7月~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお届けします。社会部門の第4位は――。
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▼第2位 男児の遺族は「ひどい病院と見抜けなかった」と後悔した…神奈川県立病院で「救えた命」が失われるまで
▼第3位 帝王学を受けずに皇位を継承するのか…悠仁さまの「成年のご感想」と愛子さまの成年のご発言の圧倒的な差
▼第4位 ベンツにはねられ、顔の下半分がグジャグジャに…自転車乗りの息子の命を救った「ヘルメットの奇跡」
▼第5位 皇室研究家が断言…「皇位継承の安定化を本気で願うなら道は『愛子天皇』しかない」シンプルな理由
ヘルメットのおかげで息子の命が助かった
まず最初にこの写真を見ていただきたい。これは高1の長男あきが手術後に私に書いたメッセージだ。
手術後、彼ののどからは気道チューブが出ていて口がきけないので筆談で。「PP」とは「パパ」のこと。
「パパは、ヘルメットの重要性を(みんなに)伝えなさい」と言っている。
あきは10月30日の朝、いつものように自転車で高校に通学する途中だった。その道すがら交通事故に遭った。相手はクルマ。ひとつでも何かが間違えば死ぬほどの大事故だったが、後述するようにヘルメットのおかげで助かったといえる。
救急車で搬送され、気道確保、止血、応急手当ほかの後に、緊急手術となった。手術は午前1時までかかった。
頭蓋骨のCT写真を見ると、上半分は無事だが、下半分は前歯が吹っ飛び、顎が4つのピースに砕けているのが分かると思う。当初は舌が裂けて大量出血し、食道・気道が詰まり、要するにそのまま放っておいたら死んでいた。
駐車場からバックしてきたベンツと衝突
なぜこんなにひどい事故になったのか。事故の構図は信じがたいものだった。
現場は片側1車線のバス通り。
あきはいつも通り車道の左端をまっすぐに進んでいった。すると、逆車線側の駐車場から、いきなり中型のベンツがバックで出てきたという。後方確認もなく。
加害車両が後方確認をしておらず、自転車の存在を認識していなかったことは、後にドライブレコーダーで確認した際に明らかになっている。衝突の際、ドライバーはさも「意外」であるように驚きの声をあげているのだ。