「いまだにスタート地点に立てずにいます」

少子化の影響で、かつては高学歴難民の受け皿となっていた塾や家庭教師の職も減っており、待遇のいい会社では、それだけ受験勉強のプロとしての能力を問われる。

「こんな惨めな生活をしていることは、絶対に地元の連中に知られたくはありませんし、地元に行くこと自体、嫌なのですが、実家から仕送りをしてもらっているので帰らないわけにはいかないんですよ……」

親戚は既に皆、自分の家庭を持っており、まったく話が噛み合わないという。大学に入学したばかりの頃は、東京の街の様子や大学生活について興味津々に尋ねられたが、今では完全に無視されている。