早慶含む名門大学を卒業しても、その恩恵を活かしきれていない
一般的に「名門校」と呼ばれる、歴史があって高偏差値の大学に入る恩恵には、大きく分けて次の三つがあります。
一つ目は、自分の努力に対して結果が出たという成功体験による自信。それが自分の能力に対する自信につながります。
二つ目は、社会的な信用。誰もが知る名門校卒というだけで、この人はきっと優秀だろう、このレベルの仕事を任せても大丈夫だろうと勝手に思わせる力がある。そういった類の社会的信用です。
そして三つ目が、お金では買えない人脈です。損得や利害関係がない学生時代の友人こそが本当の人脈だと思います。名門校であれば優秀な人も多く、そういった人たちを友人として持ち、彼らが将来的に出世して人脈となれば、大きな財産になります。
こうした恩恵を存分に生かして活躍する人が多い中、たとえ早稲田大学や慶応義塾大学といった一流の大学を卒業しても、職場で戦力になれず「あれ、早慶出身だよね? 全然使えないな」「ムダな高学歴」などと陰口をたたかれてしまう残念な人になってしまうケースは少なくありません。
社会人として問題を抱える名門大出身者の実例
一流大学卒の人の中には、もともとコミュニケーション能力が高く、学生時代は交友関係も広かったにもかかわらず、社会人になったと途端、自分で自分の信用をなくすようなことをしてしまうタイプがいます。
私が実際に面談した早慶出身の人を含む5つの例を挙げていきましょう。
①嘘をついて人を裏切り、何かあると音信不通
東京の名門私立大学出身のある男性は、コミュニケーション能力が高く、仕事の能力も高い。ところが、すぐに嘘をつくし、人を裏切るし、なにかうまくいかないことがあると逃げ出して音信不通になる。そういった道徳的な問題があって社会人としての信用をなくしてしまい、彼は会社で活躍するチャンスを失ってしまいました。
②注意されると逆ギレして攻撃的、仕事中にパチンコ
関西の難関私立大学を出た人で、コミュニケーション能力は問題がないものの、無責任で他責傾向が強く、被害者意識が過剰に強いために、誰かから注意されると逆ギレして攻撃的になるという人がいました。また、仕事中にパチンコに行ってしまうなど、非常識な面もありました。彼のせいで、社内で一緒に働いている人たちが精神的に疲弊してしまい、特に彼の上司は体調を崩してしました。注意すると反撃してきますし、それ以上注意したら、パワハラだと言われかねないからです。