「質問」から道が拓けていく
コミュニケーションミスがあきらかになったとき、僕なら、「すみません、それはご迷惑をおかけしました」と謝ったうえで、まず相手に「質問」します。
「なにがわかりづらかったですか?」「いつ頃からその状況でしたか?」というふうに、できる限り情報を得るようにします。
その情報は相手の主観がベースになっているかもしれませんが、それを頭のなかで差し引きながらも、まずは「なにが起きているのか」についての情報を集めるプロセスが必要なのです。
そうすることで、相手との溝が少しずつ埋まっていく場合もあれば、「こうすればよかったですね」と新たに提案できることもあります。
場合によっては、どちらかの非を認めることで、ものごとを先の解決のプロセスへと進めることもできるでしょう。
「相手の論理」を知る必要がある
大事なのは、コミュニケーションの齟齬が起きたときは、いきなり自分たちの言い分や反論を伝えるのではなく、相手から情報を引き出すことに集中することです。
これにより、ビジネスで対立構図に陥りそうなときでも、状況を整理でき、適切なアクションへ導くことができます。仮に、相手が攻撃的な対応をしてきた場合は、なおさら情報を集めてリスク管理をすることが重要な対応になります。
質問するという行為は、相手の考え方やユーザーの視点、実際に体験した人たちの感覚がどのようなものかを確かめることだと言えます。自分の頭ではわからないからこそ、相手に聞いて、相手の論理を知る必要があるのです。
とにかく、感情的になっていいことなどほとんどありません。つい、「わたしは悪くないよ!」という気持ちになるときもあるかもしれませんが、そんな状態になったのは、むしろいい情報を集めるチャンスだと捉えましょう。