もともと片付け上手な人は、「整理」「整頓」ができていますから、毎日ほこりを取って磨きあげる「清掃」と「清潔」だけで済みます。問題は、部屋が片付いていなくて「整理」から始めなければならない人です。「清掃」と「清潔」だけで簡単に掃除が終わるようにするためには、「整理」→「整頓」とスキルを高めていく必要があります。部屋が片付いていない人は、物が多くて捨てられない人が多いので、まずは、不要なものを捨てることが掃除の第1歩です。

ものは大きく分けると「過去のもの」「現在のもの」「未来のもの」の3つに分かれます。過去のものは、過去の思い出に関わるもので、「かつて使っていた」楽器やカメラ、レコードやCD、本など。今は使っていないものがほとんどです。未来のものは「いつか使うかも」と思ってとっているもので、いつかお客様が来たときに使おうと、出張先から持って帰ってきた歯ブラシやひげそりが1例です。

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今使っているものを見分けるには、「今使ってる? 使ってない?」と自分の心に問いかけること。使っていないものを捨てていけば、使っている現在のものだけが残ります。捨てられない人というのは、自分への質問を「これ高かった? 高くなかった?」「まだ使える? 使えない?」と無意識のうちにすり替えて、せっかくの捨てる機会を逃していますから気をつけてください。高かったものでも、まだ使えるものでも、今使っていなければゴミと一緒です。

今使っていないものに埋もれて生活していると、知らないうちに感性が鈍っていきます。それらを一掃して使っているものだけになると、今使っているものや時間を大切に一生懸命生きるようになって、感性も磨かれていきます。

いざ捨て始めて、使っているかいないか迷うものが出てきたら、「保管箱」を作ってとりあえず入れるようにすると、掃除がはかどります。そのうちエンジンがかかると、ポイポイ捨てられるようになります。保管箱は、掃除をした日にちと中身を簡単に書いてしまっておき、半年後か1年後に取り出して、使わなかったものは箱ごと捨ててしまいましょう。