たんぱく質が必須である5つの理由
①たんぱく質は、全身の細胞の材料
→不足すると、体の材料が足りなくなる
諸説ありますが、1人の体を構成する細胞は約60兆個あり、これは、世界の人口(約81億人)の約7400倍もの数になります。そして、筋肉、内臓、骨、肌、髪、血液などは、すべてこれらの細胞が集まってできています。
細胞はたんぱく質を材料につくられているのだから、たんぱく質は細胞レベルで重要! 体を構成する成分のうち、水分を除くと残りの半分弱はたんぱく質でできています。そのため、たんぱく質が不足すると体は材料不足となり、肌や髪が荒れたり、内臓の働きが悪くなったり、骨がもろくなったり、貧血になったりして、あちこちに不調が表れるわけです。
臓器や血液、骨は生まれ変わっている
②たんぱく質は、常にターンオーバーを繰り返している
→不足すると、細胞が老化する
体を構成する約60兆個の細胞は、たんぱく質を材料に、絶えず合成と分解を繰り返してつくり替えられています。それがターンオーバー(細胞の生まれ変わり)です。
ターンオーバーの周期は臓器や組織によって異なり、胃・小腸の粘膜は約3日、大腸の粘膜は約10日、皮膚・肝臓・腎臓は約1カ月、筋肉は約2カ月、血液は約4カ月、骨は約5カ月で新しい細胞に生まれ変わっています。
つまり、「今の自分は半年前の自分ではない」のです。しかし、これはあくまでたんぱく質を十分に摂っている場合。たんぱく質不足が続くと、細胞のターンオーバーの周期が乱れ、細胞は老化。体の機能低下や不調の原因になります。逆に考えると、十分なたんぱく質摂取によって「半年後の体を若々しく作り替えることができる」といえます。
③たんぱく質は、ホルモン、酵素、抗体などの分泌物質の材料になる
→不足すると、体の機能が低下する
ホルモン(神経伝達物質)、消化吸収を促す酵素、免疫機能を支える抗体など、さまざまな分泌物はたんぱく質を材料につくられています。たんぱく質不足が続くと、消化吸収力の低下、代謝の低下、神経伝達機能の低下、免疫力の低下など、体のさまざまな機能が低下し、不調が起こりやすくなります。