日常的にお互いが情報共有して、チーム全体で協力し合う仕組み
そのポイントは、次の四つにあります。
【ポイント②】チームメンバーとの情報共有を徹底して、スムーズな引き継ぎを可能にしている
【ポイント③】この人がいないと仕事が回らないという「個人依存」の状況を作らないために、日頃から仕事の標準化に努めている
【ポイント④】日常の仕事の中で「協力し合う仕組み」を作り上げている
彼らは、日常的に業務の効率化を目指しており、それが効果を発揮していることが長期休暇の取得を可能にしています。
日本企業では、自分の仕事をチームメンバーと共有することを嫌がり、独占状態を作ることを好む人が少なくありませんが、こうした「個人依存」の状況は個人が休めなくなるだけでなく、メンバーの仕事にも影響が出てしまいます。
欧米の企業では、日常的にお互いが情報を共有して、チーム全体で協力し合う仕組みができているから、無理なく長期休暇を取ることができるのです。
長期休暇の目的は「家族愛」を深め、「自己啓発」に努めること
彼らが長期休暇で大切にしていることは、大きく分けて二つあります。
一つは家族や親戚、親しい仲間たちとの時間を楽しむことであり、もう一つは自己啓発や教養を深めることです。
土日の休みだけではじっくりと取り組めないことを、長期の休みを使って実践しているのです。
【家族との時間】家族と一緒に過ごす時間を増やす
サンクスギビングでは、家族や友人が集まってターキー(七面鳥)やチキンを食べるのが恒例行事となっており、クリスマスは日本人にとっての正月のようなもので、家族全員が集まって楽しい時間を過ごします。
私もマイクロソフト時代には、上司や同僚のエグゼクティブからサンクスギビングに招待されて、1日に5軒もハシゴしたことがあります。
そんなときの彼らは、会社では見たことがないほどのリラックスした表情をしており、心の底から家族との時間を楽しんでいる様子を目にして、こちらまでハッピーな気分になりました。
仕事から離れて家族との時間を楽しむために、長期休暇を使って家族旅行に出かける人もたくさんいます。
アマゾンCEOのジェフ・ベゾスや、Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグも例外ではなく、家族と過ごすリラックスタイムをSNSにアップして、世界中を笑顔にしています。
欧米人は「家族愛」を大事にして、家族と一緒に過ごす時間を少しでも多くすることを心がけていますが、世界の一流のビジネスパーソンにも、まったく同じことがいえます。