天才は、人付き合いから生まれる

イノベーションが生まれる要因は、さまざまあります。

関西経済同友会の方と一緒に『Think Bigger』という本を書かれたシーナ・アイエンガー先生にお会いした時、彼女がとても面白い話をされていました。

「ピカソはなぜこれほど有名な画家になったのでしょうか? もちろんピカソには類まれな絵画の才能があります。しかし、彼の素晴らしいところは大変付き合いが広かったということです。

様々な研究家がピカソの交友関係を調べているのですが、非常に多くの画家『以外』の方と会っています。そこで自分の絵を見せることで反応を見てそれを改良して素晴らしい絵にしていたのです。

石川智久『大阪 人づくりの逆襲』(青春出版社)
石川智久『大阪 人づくりの逆襲』(青春出版社)

また天才物理学者のアインシュタイン氏はどこがすごかったのでしょうか? もちろん数学的な頭脳があったのは事実でしょう。

もう一つ面白いことに、彼は一時期特許庁で審査官をやっています。ここで多くの特許案件を審査するうちに、様々な技術を知り、それをうまく結合して相対性理論などの革新的な物理学の理論を開発したのです」

つまりどんな天才も、たくさんの人のアイディアに囲まれたからこそ、生まれたというわけです。

さて、一方で関西です。

共感、共鳴を大事にする関西、ダイアログを大事にする関西では、非常に多くの方と知り合うことができます。様々な出会いを大事にしている関西企業、関西の人材だからこそ、思いがけないイノベーションが生まれる可能性が高いのです。

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