「値段が変動するもの」は好ましくない

まず、「③ネギ魔人」は、実は経営にあまりプラスにはなりません。

ネギは季節によって値段が変動し、高い時季は1本100円を超えることもあります。

すし屋と違い、原価が上がっても、販売価格を変動させる文化はラーメン店にはありません。そのため、原価が上がった場合は、店の利益が減ることになります。

トッピングで提供するネギは、一般的には1本の半分ほどです。

高い時季の場合、原価率が50%を上回ることになります。

2本の長ネギ
写真=iStock.com/kuppa_rock
トッピングで提供するネギは1本の半分ほど(※写真はイメージです)

国産豚モモ肉の仕入価格は安くても100グラム100円程度

続いて、「④豚マニア」も、「③ネギ魔人」に続いて、経営にはあまりプラスになりません。

国産豚モモ肉の仕入価格は安くても100グラム100円程度です。

チャーシューは調理の過程でスジや余分な脂を落とすため、仕入れた肉のすべてを商品化できません。30グラムのチャーシューを作るには40グラムほどの生肉が必要で、食材原価は40%となります。さらに、調理の手間もかかるため、たくさんチャーシューが売れても、ラーメン店の利益はそれほど増えないのです。