「高市政権」で高まっていたマーケットの期待

すなわち、総裁選10日前の9月17日まで遡ると、ドル円相場は1ドル=140円台、日経平均株価は3万6000円台であり、9月30日よりも円高株安水準であった。

下落した日経平均株価(左)と1ドル=141円台後半に上昇した円相場を示すモニター=2024年9月30日午後、東京都中央区
写真=時事通信フォト
下落した日経平均株価(左)と1ドル=141円台後半に上昇した円相場を示すモニター=2024年9月30日午後、東京都中央区

その後、政策リーフレット配布の効果もあって高市氏優勢との認識が広がるにつれて、利上げに否定的な姿勢が材料視され円安が進行した。実際に、高市氏は9月23日のインターネット番組で「金利を今、上げるのはあほやと思う」と利上げを強く否定している。

さらに、持論であるプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化目標の否定や、防衛費増額の財源として建設国債を認めるべきなど、積極財政や目先の負担抑制を志向する姿勢が株価を押し上げた。そして、高市氏の敗退とともに、それまでの円安株高が一気に巻き戻されたわけである。