自分なりのルーティンをつくる

このように書くと、「そもそもADHDなのに、なぜ2時間前につけるんだ」と疑問に思うかもしれませんが、実は私は「喫茶店で本を読む自分はかっこいい」と思っているからです(ここだけ聞くと変な人ですね)。

そのため、家にいるときに「喫茶店で本を読むか!」とイメージすると、「早く行かなきゃ!」とモチベーションが働いて、さっさと用意をして、仕事に向かうことができるのです。

また、2時間あれば何か忘れ物をしても、途中コンビニで買い足すこともできますし、トラブルに巻き込まれても大丈夫です(ADHDは、なぜかトラブルに巻き込まれることが多いです)。そのため、今では時間に関するトラブルは減りました。

このような、自分に合ったルーティンを確立するために大事なことは、「自己理解」です。「自分はどんなことにモチベーションが働き、どんな行動が苦手で、できないのか」という自己理解を進めると、自分なりのルーティンをつくることができます。

特性的にできないことが多い発達障害の人は、自己理解を進めて、得意を活かして、苦手なことは自分に合った環境調整をしたり、カバーする道具を用意し、使いこなすことが大事です。

そのためにも、子どもの頃からの自己理解は、自立にはとても大切なのです。

やりたくないことを教えるときは対価を出す
やりたくないことを教えるときは対価を出す『「できる」が増えて「自立心」がどんどんアップ!発達障害&グレーゾーンの子への接し方・育て方』(大和出版)p196

やりたくないことをやらせたいときはご褒美を用意する

「うちの子は、好きなことはしますが、やりたくないことは嫌だとわがままを言います」という悩みを持つ保護者は多くいます。

こんなときは、「本人がやりたくないことをさせたいときは、ご褒美を用意する」という意識が大切です。