静岡県内のリニア工事を巡って、県が地下水の流出を理由に頑なに認めてこなかったJR東海による山梨県境のボーリング調査をあっさりと認めた。ジャーナリストの小林一哉さんは「川勝知事の『印象操作』を真に受けたマスコミが県の主張をそのまま垂れ流してきた責任は大きい」という――。

川勝前知事時代の「懸念」がまた一つ解決

静岡県は9月17日、JR東海がリニア工事のために山梨県境を越えて静岡県内で実施する調査ボーリング(高速長尺先進ボーリング)について、一転して認めると発表した。

山梨県内の調査ボーリング(高速長尺先進ボーリング)状況
写真提供=JR東海
山梨県内の調査ボーリング(高速長尺先進ボーリング)状況

川勝平太前知事は「水一滴も県外流出を許可できない」「全量戻しがJR東海との約束だ」「それができなければ掘ることは許可できない」と静岡県内の調査ボーリングを許可しない姿勢を崩さなかった。