「YOUはどうして吉田晴美の推薦人に」状態
実際、一部媒体では吉田晴美さん立候補にあたっては、野田佳彦さんの命を受けた側近で立憲民主党東京都連の代表でもある手塚仁雄さんの調整があったと報じています。野田さんと極めて近しい元外相の玄葉光一郎さんや、室長の奥野総一郎さん、小西洋之さん、谷田川元さんら「YOUはどうして吉田晴美の推薦人に」状態で、どっちかというと野党応援団であるはずの時事通信にまで立憲代表選は茶番ではないか、という批判(※)が出てしまっています。
※:「吉田氏推薦人、野田氏に投票? 立民代表選、『茶番』批判も」時事ドットコム、2024年9月11日
プロフィールとしては公開していないものの、吉田さんには日本国籍を持たない裕福なインド系イギリス人との入籍期間があったと見られ、その間、ご息女をもうけておられます。
東京8区で当選するまでの間、党務と大学教員を併任していたと公式に書かれていますが、11年千葉県議選、13年参院選(岩手県選挙区)、17年衆院選(東京8区)と落選しており、21年衆院選で初当選を果たした遅咲きの政治家なのですが……YOUのその政治資金はどこから?
吉田晴美さんには質問状を送りましたが「以前の夫(英国籍)とは、離婚をし、今はそれぞれの道を歩んで」いるとのことでした。大丈夫なのでしょうか。
泉氏、吉田氏は形だけの出馬、最有力候補は野田氏
立憲本部的にも「他にいなかったのか」という話も出るぐらい、本来ならど真ん中にいるはずの泉健太さんや女性候補は形だけの出馬となり、やはり野田佳彦さんが党代表になることは動かなさそうです。
代表選での演説・質疑や討論でも、現在の自公政権に対する批判にかなりの時間が割かれている一方で、やはり政策論争の主眼は家計の手取りやエネルギー、教育・少子化、農政(第一次産業)などがメインになっています。この辺は、日本が現在抱える固有の内政問題ですから、自民党総裁選と争点のメニューはそう変わりません。
他方で、従前から社会保障費の増大から、財源として重要な消費税の減税には後ろ向きの姿勢を示すようになった立憲民主党では、泉さんが食料品に限り軽減税率を増やして減税するとともに、新聞の軽減税率廃止を主張しました。よくやった泉健太。ただ、財源問題や安全保障の観点での政策論は、客観的に見ても野田佳彦さんの圧勝とも言える議論の緻密さと雄弁さが目立ち、横綱相撲にも見える野田さんのすごさが光る形です。