足りない栄養素をサプリメントで積極的に補う

最近は、数えきれないくらい多くの種類のサプリメントが販売されています。もっとも用いられているのが、総合ビタミン剤(マルチビタミン剤)でしょう。

サプリメントの効果について尋ねられたら、私は「自分の体に支障がなければ摂取すればいいでしょう」と答えています。

サプリメントのカプセル
写真=iStock.com/bong hyunjung
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品質検査をクリアしたクオリティーの高いサプリメントを、定められた用法・用量で摂取するかぎり、体に悪いという話は聞きません。高齢の方には、「いままでサプリメントなんて、まったく用いたこともなかった」という方もいるでしょう。

かつてサプリメントは、現在のようにコンビニなどで手軽に買える代物ではありませんでした。よほどの健康マニアか、ダイエットをしている方やアスリートでないと、必要性もほとんど感じなかったかもしれません。

でも、年をとればとるほど、料理がおっくうになり、しっかり食べたとしても、栄養素を体が消化吸収できる率も下がることも事実なのです。自分の体の機能の状態を考え、足りない栄養素をサプリメントで補う行為は、決して間違っていません。

そこで、長寿を実現するために「とったほうがいい」とされる、最近注目のサプリメントをご紹介しましょう。

長寿を実現するために「とったほうがいい」サプリメント7選

① ビタミンD

昨今、盛んに議論されているビタミンDは、代謝を促進し、免疫機能を高めます。日光浴などにより骨を丈夫にする効果をもたらす物質です。

ビタミンDが不足すると、ある種のがんを発症させるといわれます。もし心配なら、医師に血中のビタミンDの値を測定してもらい、低ければ、サプリメントで補うようにすればいいでしょう。

ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、摂取するときは、肉、魚、ナッツバター、全脂肪ヨーグルトなど、良質の脂肪と一緒にとってください。吸収率が高まります。

② クルクミン

クルクミンはウコンの根から抽出される物質で、体が炎症と戦う際に痛みを和らげ、倦怠感をなくし、また、認知機能を高めるとされます。さらに長寿機能を促進させ、がん細胞の進行を抑える作用があるとされます。

③ ケルセチン

ケルセチンは植物色素からできる物質で、ベリー、さくらんぼ、りんご、たまねぎ、ブロッコリーなどに含まれています。体内の炎症を抑える作用や抗酸化作用があり、老化に伴う病気から身を守り、また、がんの進行を抑え、さらに心臓の働きを高めるとされます。ただ、ケルセチンは吸収されにくいので、ビタミンCと一緒に摂取してください。

④ αリポ酸

αリポ酸は、抗炎症作用、抗酸化作用があり、血糖値を低めにしたり、コラーゲンを保護したり、神経系を健全にしたりする作用があります。私たちの体でもつくられ、また内臓肉、ブロッコリー、ほうれんそうなどにも含まれていますが、食材だけでとることは難しいので、サプリメントも有効でしょう。