「日曜日の朝」の捉え方の変化

なぜ、景気動向とテレビ視聴率の関係性が夕方から朝に変化したのでしょうか。

帝国データバンク 情報統括部『帝国データバンクの経済に強くなる「数字」の読み方』(三笠書房)
帝国データバンク 情報統括部『帝国データバンクの経済に強くなる「数字」の読み方』(三笠書房)

一つの理由として、日曜日の朝(7時~9時30分)の在宅率が、20年前に比べて、低下していることが考えられます。背景には、経済のサービス化が進展したことなどにともない、日曜日に仕事をしている人が少しずつ増えていることです。そのため、日曜日の朝がより景気に対して敏感に反応する傾向が表われてきた可能性もあるでしょう。

しかしながら、若者を中心に幅広い年齢層でインターネットを利用する時間が増加しているという事実もあるので、人びとのテレビ視聴時間は減少傾向が続いています。加えて、コロナ禍を経て、新型コロナの流行以前とは行動変容が生じています。

娯楽の王様と言われて久しいテレビですが、さまざまな社会背景の変化をともないながらも、景気動向と視聴率の関係性はいままでと少し違った見方で捉えていく必要があるかもしれません。

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