決選投票になれば進次郎氏が圧勝する?
石破氏も防衛大臣、農水大臣、自民党幹事長を歴任してきたから、経歴は申し分ない。それに、過去に安倍晋三氏、菅義偉氏、岸田文雄氏と総裁選を戦った“実績”と、3政権とは距離をおき、時には辛口の批判を口にしてきたことが、「これまでと違う人」を求めている有権者たちに支持されているのであろう。
小泉氏は環境大臣しか経験していない。だが、有権者の中には彼の若さと弁舌の爽やかさに期待する声が多いようである。
総裁選後の10月にもあるといわれる解散・総選挙の“顔”として、自民党内からも期待する声は少なくないようだ。
9月27日に行われる総裁選は、1回目は議員票(367票)と党員票(同)で行われ、過半数をとる候補者がいなかった場合は、1位と2位の候補への議員票と都道府県連票(47票)で決まる。
もし、小泉氏が2位までに入れば、決選投票では議員票の多くが彼に流れ、圧勝まであるのではないかと、私は思っている。
この稿では、有権者の期待値の高い上位6人について、週刊誌を含めた雑誌報道をもとに“素顔”を点検してみたい。
リベラル弁護士の妻をもつ保守派の小林氏
まず、“コバホーク”こと小林鷹之氏。東大卒で財務省入省。186cmの長身でイケメン。元東大ボート部主将で、経済安保や宇宙政策の第一人者だという。
かっこよさでは進次郎氏にも引けを取らない。彼のライバルになると見られているようだ。
『週刊文春』(8月29日号)によれば、小林氏はリベラル派かと思ったが、「骨太の保守政治家に憧れがあるようで、地元の会合では、『教育勅語は今の日本には必要だ』とも発言しています」(地元関係者)
そんな“保守”の夫を支えるのが、妻の秋津氏だが、彼女は東大法学部で小林と同級生で、12年ほど交際して2006年に結婚したという。
絵にかいたエリート夫妻のようだが、彼女は弁護士で、しかも、「弁護士の中でも、かなりリベラルなのです。東大では、電通過労死事件などを担当した人権派弁護士の川人博氏のゼミに所属。本人は子どもの権利擁護が専門で、二三年五月には立憲民主党の法務部会で講師を務めていた。
所属先は、小林元治日弁連元会長の事務所。日弁連会長と言えば、宇都宮健児氏を筆頭に共産党との距離の近さが指摘される人物が多く担ってきました」(法曹関係者)
資金面は潤沢で、約2億円の収入があるというのだが、映画『ブラックホーク・ダウン』のように「コバホーク・ダウン」があるとすれば、リベラル妻ということになるのかもしれない。
進次郎氏同様、大臣経験も経済安全保障相だけというのでは、10年早いといわざるを得ないようだ。