学校でも金融リテラシーを教えている
子どもがお金に関する基本的な知識と適切な判断力を身に付けることを目標に、2020年4月から段階的に小学校・中学校・高校での金融教育が義務化されました。
金融経済教育推進会議の「金融リテラシーマップ(2023年6月改定版)」の観点から、お小遣い制度の役割を深掘りしましょう。
金融リテラシーマップの「家計管理」によると、習得すべき項目として「適切な収支管理の習慣化」を挙げています。子どもたちは学校で次のようなことを学びます。
・お金には限りがあり、欲しいものを全て手に入れることはできない
・欲しいものと必要なものを区別し、予算の範囲内で計画的にお金を使う
・お小遣いやお年玉の一部を貯金することで、将来のためにお金を蓄える習慣を育てる
中学生や高校生になると、キャッシュレスなど、現金以外の支払い方法やそのリスクについても学びます。
家庭はお金の知識を実践する場に
今回取材した人の中には、「子どもが小学1年生で、お小遣いをあげ始めるべきか悩んでいる」という声もありました。
まず大切なのは、予算内でやりくりする金銭感覚を身につけることです。どんなに裕福な家庭でも、お金には限りがあることを伝え、小学低学年では都度制、3〜4年生からは少額の定額制を導入し、一緒にお小遣い帳をつけることを提案しました。
学校はお金の知識を教える場、家庭では実践をする場として役割分担しましょう。
一緒にお小遣い帳をつけたり、お小遣いでお菓子を買った後、お店に払ったお金はどのように使われるのか、家族で話し合ってみましょう。お小遣いの先に広がる「お金や経済」にも興味がわくかもしれませんね。
お小遣い制度には大きく分けて定額制、報酬制、都度制があり、家庭の方針や子どもの性格に合わせて選択することが重要です。予算管理の意識を養い、将来にわたって健全な金銭感覚を育むために、お小遣いを上手に活用してください