「退職した身で、とても払えないですよ」

退職して1年ほど経った頃、勤めていた出版社が人手不足に陥り、「再度働けないか」と持ちかけられたという。男性は定年後に大学院に入学して学び直しをしていたのだが、悩んだ末、休学することに。そして今度は契約社員として、定年退職した会社に再就職した。健康保険は任意継続被保険者から、通常の被保険者になった。

そして2年後の昨年秋、ついに2度めの退職をした。休学していた大学院をきちんと卒業したかったため、会社員生活に区切りをつけたかったという。健康保険は再び任意継続を考えていたが、月々の保険料を聞いてびっくり仰天したという。

「毎月9万円台の健康保険料というんです。退職した身で、とても払えないですよ。それで居住地の市役所に行き、前年収入を伝えて国保料を尋ねてみると、6万円ということでした。国民健康保険のほうが、任意継続被保険者よりも安かったわけです。だから国保を選び、昨年秋から今年3月まで毎月6万円ずつ払ってきました。昨年の年収ですか? ちょっと言いたくないのですが……ただ年収1000万円には全くおよびませんよ。普通の契約社員ですから。そんな私にとって任意継続の9万円よりも安いとはいえ、国保の月額6万円の支払いもかなりの負担です」