自分のことばで話す先生

山崎成歩さん(岩手県立盛岡第四高校1年生)。

山崎成歩(やまざき・なほ)さんは岩手県立盛岡第四高等学校普通科1年生。2年生からは文系コースに進む予定だ。山崎さんは三姉妹。「わたしは2番目です。姉は高校3年生、妹が小学校4年生です」。

山崎さん、将来は何屋さんになりたいですか。

「わたしは中学校の英語教師になりたいです。小学校の時に学校の授業で英語を習おうみたいなことが始まって、興味を持って、6年生から塾で英語を習うようになりました。文法とか学ぶのが好きです。あと、異文化を知ることができるというのが面白いな。今回『TOMODACHI~』で California に行ったのも、そういう興味があったからです」

今の「カリフォルニア」の発音がひじょうに格好良かったんですけど、英語は得意ですか。

「まあまあですね(笑)」

英語の先生になろうとすると、何を手に入れる必要がありますか。

「英語の教員免許状を取っていくには、まずは大学に入って、教育学部で一定の単位を取って卒業しないと取れないので、まず大学に行って、教育学部があれば、そこに入って」

学校の先生で、今まで目指す人に出合ったことがありますか。

「はい。ことばを大切にしている先生で、生徒が言ったことばを1つひとつ深く考えて、(その上で、先生のほうから)すぐことばが出てくる。それはすごいなと思って。情熱的な先生なんですよ。中学校の先生なんですけど、美術の先生でもあって、アートしてるからこうなるのかなって思ったんですけど。『ことばは人をつくる』って言ってて、そういうふうに自分のことばで自分を表現できるのもすごいと思うし、すごいいい先生だなと思いました」

山崎さんは、今の段階で、行ってみたい大学を具体的に考えていますか。

「教育学部があるところを探していて、どこにしようか迷ってるんですけど、できれば地元がいちばんいいかなと思います。岩手大学が近くなので、経済的にも負担をかけないかなと思いました。お母さんは地元がいいんじゃないって、岩手大学を勧めてます。あとは、宮城教育大学とか、北海道教育大学の旭川校も考えています」

山崎さんのお父さんは「魚屋です。お店を持ってお魚屋さんをやってるわけじゃなくて、お店に注文が入ったらそこまで魚を持ってっていく会社で働いてます。お母さんは主婦です」。取材から2カ月後、メールで確認すると、山崎さんの志望に変更はなかった。ただし、大学に関してはちょっと変化が生じている。

「今はまだ1年生なので、いろいろ考えてしまいます……。あのときは親の負担とか考えて、地元の大学がいいなぁと思っていたんですけど、留学制度の整った大学に行きたいと思って、東京方面とかの寮のある大学に行きたいです! どこの大学っていうのはまだ決まってません。地元の大学もまだ視野に入ってますよ。あ、親の負担を考えなくなったわけではありません(笑)。ただ、人生は一度きりなので、どこかに縛られたくないなぁと思いましたので」

中学校の先生ですと、お給料の額が急に増えたりということはないと思います。山崎さんは、いっぱい儲けたいとは思いませんか。

(明日に続く)

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