人生がうまくいかない、と感じたときはどうすればいいのか。人材育成コンサルタント三浦将さんは「たった1つのよい習慣を身に付けることによって、生活を向上させるための他のよい習慣が連鎖するように身に付いていく。実際、夜更かしせず早起きするようになっただけで、人生が一変したという事例がある」という――。

※本稿は、三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

酒とタバコ
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※写真はイメージです

人生にポジティブな連鎖を起こす方法

・将来への漫然とした不安や焦燥感を感じる
・仕事に対して、人生全体に対して、毎日やっていることにあまり納得感がない
・自分で自分を認めることができず、自己肯定感が低い
・自分の才能や能力というものが見えてきて、やっていることに限界を感じる
・がんばっているのに、成果が伸びない現実を何とかしたい
・自分を取り巻く人間関係を何とかしたい

みなさん、こんな思いはありませんか?

また、そんな現状にさらされ、悩んでいませんか?

今の難しい現状を根本から打破するきっかけが、たった1つの習慣を始めることによって可能になるとしたら? そして、そのたった1つの習慣が身に付くことで、ポジティブな連鎖を次々に起こし、自分の人生を変えていくことが可能になるとしたら?

本書は、それが可能であるという事実を、実証ベースであなたにお伝えし、自分を変える習慣の身に付け方を具体的にお伝えする本です。まずは、その1つの例から見ていきましょう。

夜更かしをやめて「毎朝5時30分に起きる」

私のメンタルコーチングのクライアントであるMさんは、40代前半のビジネスパーソン。20代、30代を仕事優先にがむしゃらに生きてきましたが、ここに至り、仕事だけでなく、人生のあらゆる面において、これまで経験したことのない行き詰まり感を持っていました。

ビジネスマンとしての能力の限界や、マネージャーとしての適性への疑問を感じ、家族に対して十分な時間が取れていないこと、将来への漫然とした不安と焦燥感など、多くのことがMさんに重くのしかかっていました。そして、それらのストレスが原因で情緒の安定を欠き、喫煙と飲酒の量が増え、体調も思わしくありませんでした。

そんな中、Mさんは、友人からメンタルコーチングのことを聞き、その方から私を紹介されました。コーチングを進める中で、自分をこれまでになく深く見つめる機会を得て、いくつかの気付きから、1つの行動を取ることを決めました。

「毎朝5時30分に起きる」

それまで、いつも深夜1時、2時過ぎまで夜更かしをして、起床が7時過ぎだったMさんにとっては、なかなか大変な行動目標と思われました。しかし、これまでと違うのは、コーチングセッションによって、Mさんの心の奥にあった、本当にしたいことが明確にわかったことです。