株は「長期的な視点」で選ぶ

株というと、日々の値動きに合わせて素早く売買を繰り返すデイトレーダーを連想される人もいるかもしれませんが、そうした短期投資はどうしてもリスクが高く、大きく損を抱える可能性もあります。

株は、長期的な視点で選びましょう。具体的には、次の4点をチェックします。

①10年後、20年後も必要であり続けるか

企業が提供する商品・サービスが10年後、20年後も必要であり続けるかを考えましょう。

たとえば、人口問題や食料問題、資源問題などの解決を手がける商品・サービスは今後も堅実。「健康」「ヘルスケア」「美容」「医療」といったテーマのニーズも普遍的でしょう。

生活を豊かで楽しいものにする、役に立つ商品やサービスは、いつの時代も変わらずに売れ続けます。消費者目線で企業の商品・サービスをチェックしましょう。

チャートの右肩上がりの矢印を指さす人
写真=iStock.com/Galeanu Mihai
売上高と営業利益の両方が右肩上がりで成長しているか(※写真はイメージです)

「他社がマネできない強み」のある企業を選ぶ

②企業ならではの強みがあり、成長・進化し続けるDNAがあるか

他社がマネできない強みがひとつでもある企業は、それがエンジンとなって成長する余地があります。ある分野の商品・サービスのシェアが高い、特許を持っているといった参入障壁を高めている企業は堅実な成長を期待できます。

人材育成、研究開発、設備投資、M&Aなどを行い、未来に投資している企業は、今後も成長が期待できます。

③売上高と営業利益の両方が右肩上がりで成長しているか

企業が商品やサービスを売ることで稼いだ金額の合計を示す「売上高」と、売上高から売上原価と販管費(販売費及び一般管理費)を差し引いた、本業で稼いだ金額を表す「営業利益」の両方が右肩上がりになっているかをチェックしましょう。

過去3~5年の実績と今後1~2年間の予測が右肩上がりで伸び続けている企業が有望です。『会社四季報』には2年後の予測も記載されていて便利です。

EPS(1株あたり利益)が年々増加しているかもチェックすると、なおよしです。

EPSは、最終的な利益である当期純利益を発行済株式総数で割ったもの。EPSが大きく、年々増えている企業は堅実に成長していることを表します。