2回連続点数が下がったら要注意! 5年生は勉強のやり方を見直す必要が

最後にひとつ注意点を挙げておく。先ほど模試の点数ばかりに目を向けないようにと伝えたが、2回続けて下がった場合はその原因をきちんと突き止めておく必要がある。

例えば5年生のこの時期に成績が下がり続けている場合、勉強のやり方に原因があることが多い。4年生の学習は基礎的な知識の習得が中心となるため、単に暗記だけでも点が取れてしまう。だが、5年生になると算数では割合や速さといった抽象的な内容の学習になり、「なぜそうなるのか?」きちんと概念理解ができていない子は途端にお手上げになってしまう。そこで、これまでの「暗記型の学習」から「納得を得た学習」へと勉強のやり方を変えていく必要がある。

日が降り注ぐ室内で読書する少女
写真=iStock.com/kohei_hara
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一方、6年生で成績が下がり続けている場合は、気持ちの問題を抱えていることが多い。これまでに親から「なんでできないの?」「こんな勉強じゃ合格できないわよ!」とダメ出しをされ続け、「どうせ僕(私)なんか……」「今さら頑張っても無理だ」と勉強に対するモチベーションが著しく低下してしまった。それでも勉強をしなければいけないという義務感でストレスいっぱいになっている状態の子は、実はとても多い。

こうなってしまうと、立て直すのは非常に難しくなってしまうので、そうなる前の段階で「あれ? ウチの子、なんか元気がないな」と気づいたその日から、子供が前向きになれるような声かけを意識してほしい。それをくり返せば、ここまでひどい状態にはならない。万が一、そこまでひどい状態になってしまったら、家庭内で解消するのは難しい。親は一度離れて、プロの力を借りたほうが賢明だ。

7月の合否判定テストの結果を活かすも活かさないも、親次第。得点や合格可能性のパーセンテージといった数字だけに目を奪われず、その数字の裏に隠されている現状を読み取り、どのようにしたら今後改善していくかを考えていこう。

年末年始の受験直前は、どんな子供も必死に勉強する。受かる子は、ひと足先の夏にギアを上げる。7月の合否判定テストの結果を見て、親や本人が何に気づけるか。それこそが合否を分けるターニングポイントなのだ。

(構成=石渡真由美)
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