接種後に報告された疾患は200を超える
福島教授らワクチン問題研究会が、2021年12月から2023年11月までの2年間に、国内の医学学会で報告・検討された疾患をまとめたところ、ワクチン接種後に、血小板減少、心筋炎、深部静脈血栓症、ギラン・バレー症候群、リンパ節腫大はじめ、精神神経疾患など200を超える多岐にわたる疾患があることが判明した。
※COVID-19ワクチンの副作用:日本における学会発表と世界における論文報告の現状
「2023年11月までの時点で、国内でもコロナワクチンの副作用に関する学会発表演題数は400を超えており、世界で3000を超えていました。世界中の医師から“副作用”が報告され、おかしいと感じた研究者たちが続々と立ち上がっている。科学を甘く見るんじゃない、と言いたいですよ」(福島教授)
一方で、ワクチンの副作用に関しては、アメリカ疾病予防管理センターなど海外の研究機関が公表しているデータや、以下のようなメタアナリシス論文を引き合いに、リスクはそれほど高くないという指摘もある。ただ、福島教授はこのような論調にも苦言を呈する。
患者と向き合う医師たちの「報告」に耳を傾けよ
「問題は日本の被害状況です。私がベースにしているデータはすべて厚労省にあがっている被害状況を基にしています。それを無視して、海外のアナウンスのほうを信じろというのは科学的ではありません。
さらに指摘すれば、アメリカもイギリスも日本ほどたくさんワクチン接種をしていませんし、両国からも副作用被害に関する論文はたくさん出ていますよ。また、ご指摘のメタアナリシス論文は、臨床試験での論文に過ぎません。
注目すべきは実診療レベルのリアルワールドデータです。臨床試験はイデアルワールドであってこれをもって、副作用リスクがないという指摘自体がナンセンスですね。国は保有しているリアルワールドデータ(HER-SYSとVRS)を開示するべきです」(福島教授)
つまり、現実社会でこれだけ接種されたワクチンの安全性を検証するには、海外の論文やデータを引っ張り出して理屈をこねるのではなく、「診療」の現場で、実際に副作用や健康被害を訴える患者と向き合っている医師たちの「報告」にもっと耳を傾けなくてはいけないというのだ。