街自体を変える「再開発プロジェクト」

中でも特に問い合わせが急増している街が、「中野」です。

中野は新宿から中央線快速で1駅という好立地ですが、これまで不動産業界としては都心とは違った街として見られてきました。

「サブカルの聖地」とも言われ、駅北口には商店街があり、飲食店が密集していて非常に魅力的な街ではありますが、地元の方や、中野に用があって来る人が多い街であり、都心3区ほど、不動産が活発に売買される街ではありませんでした。

そんな中野のイメージを変えつつあるのが、目下進められている再開発プロジェクトです。

マンションや商業施設の開発だけでなく、中野サンプラザや中野区役所の建て替えも含めた、官民一体の一大プロジェクトです。

プロジェクトがひと段落した「渋谷再開発」や、目下建設が進んでいる「新宿再開発」に続く巨大プロジェクトとして、不動産業界では早くから注目されていました。

再開発でイメージが変わりつつある
写真=iStock.com/CHUNYIP WONG
再開発でイメージが変わりつつある(※写真はイメージです)

高所得者層が新規流入する

再開発で中野の街はどう変わるのでしょうか。

一言で言うと、人の流れや居住者層が大きく変わると予想されます。

中野は新宿まで1駅の中央線沿線という立地もあり、比較的単身者向けの物件が多い街でしたが、今後は多数のファミリー向けタワーマンションが新たに建設されます。

再開発によって、現在建設中のタワーマンションはすでに売り出しが始まっているのですが、大きめの部屋はほぼ1億円以上の「億ション」となっています。また、「プレミアムフロア」という4億円を超える物件も用意されています。

これまでの中野エリアの不動産相場よりも、かなり高額に設定されており、ターゲット層はこれから中野に新規流入する高所得層や、外国人富裕層であると予想できます。

つまり、こうした高級物件を購入できる、外国人を含めた富裕層やパワーカップルなどがこれから中野に流入してくるわけです。