いい医者を見つけるにはどうすればいいのか。小児科医の松永正訓さんは「まずはクリニックのホームページを確認してほしい。クリニックには良い医者かどうかを見分ける要素が隠されているが、Googleマップなどのクチコミは当てにしてはいけない」という――。

※本稿は、松永正訓『患者の前で医者が考えていること』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

患者を診察する日本人男性医師
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです

「自宅から近い」は大前提

どうやってクリニックを選んだらいいのでしょうか? 誰だって「受付の対応がよく」、「看護師さんが笑顔」で、「院内の清掃が行き届いて」いて、「信頼できる医師」に診てもらいたいし、また、そのクリニックをかかりつけとしたいでしょう。

では、どうやってそうしたクリニックを探せばいいのでしょうか。

患者の前で医者が考えていること①
マンガ=松永夕露

もしそうしたクリニックが存在したとして、そのクリニックがあなたの家から1時間半かかるとしたら、そのクリニックをかかりつけにしますか? しませんよね? だから「自宅から近い」ことも自然と大事な条件になります。

さて、あなたの自宅の周囲にはどういうクリニックがあるのでしょうか? すぐにいくつかのクリニックが思い浮かぶでしょう。でも本当にそれだけでしょうか。ほかにもあるかもしれません。

ネットの「病院ランキング」は信頼してはいけない

そういうときは検索をします。え、当たり前? ちょっと待ってください。私は千葉市に住んでいますが、小児科を探そうとして「千葉市」「小児科」などをワードにして検索をかけると、「医師探しのサイト」とか「病院・医院のランキング」とか信じていいかどうか分からないものが出てきます。これはよくありません。

最もいい検索の方法は、地元の医師会から検索することです。たとえばあなたが東京都港区に住んでいるとしましょう。「港区医師会」「医療機関検索」と打ち込んでみてください。医師会でこうした医療機関の検索サイトを作っていないところは、まずありません。こうした検索方法によって、地元にはどういうクリニックがあるか、漏れなくチェックできます。

では漏れなくクリニックをすべて知ることができたら、次に重要なのは、それらのクリニックのホームページを見ることです。私は62歳ですが、私より若い年代の医師で、クリニックのホームページを作っていない人はいないと言って間違いありません。もしホームページがなかったら、それだけでそのクリニックはNGです。