親のメンタルを安定させる効果も
①親子でつくろう
ひとつめのポイントは、親子でつくること。スケジュールをつくるメリットのひとつは、親のメンタルが安定することです。塾で授業を受けてきていることはわかっていても、いざ夏休みに家で子供がゲームをしたり、だらだらしたりしているのを見ると、親としては焦ったり、腹が立ったりするもの。それで親がイライラすることは子供にとってプラスになりません。
「この時間は勉強」「この時間は自由時間」と事前にスケジュールで決めておくことで、子供が遊んでいても「今は自由時間だから」とおだやかな気持ちでいることができるでしょう。
ちなみに子供にとって、夏期講習期間に「遊びの時間」をしっかり組み込むことは重要です。長時間机に向かうばかりでは子供も疲れてしまいます。そして「やらされている」と感じるようになってしまいます。親も休息があってはじめて、月曜日から心機一転働くことができると思いますが、それと同じことです。子供が自分から勉強したくなるゆとりもつくってあげることが成長につながります。
②目標を決めよう!
2つ目のポイントは、夏期講習後に子供がどんな姿になっていたらいいのか? ゴールをイメージすること。おすすめは以下です。
【小6】志望校の入試試験によく出る「単元」を得意にすること(例えば、図形がよく出る学校であれば、図形問題に多く触れる夏の勉強計画を立てる)
得意ができることで自信が生まれ、勉強への苦手意識が薄れ、ほかの単元や教科にもいい影響を与えます。
③毎日30分の会話を!
3つめは、毎日30分の会話をしてスケジュールを微調整すること。共働きで子供の勉強の様子など逐一見ることが難しくとも、1日30分話すことで、子供の理解度が見えてくるはずです。「今日は何を習ったの?」「先生は何を言っていた?」「その時どう感じた?」「先生が伝えたかったことってなんだろうね?」などと子供に質問してください。
会話の中で、理解不足を感じたら、「明日先生に質問しておいで」とアドバイスしたり、スケジュールにその単元を組み込んだりできます。
最初に完璧な計画表をつくりこむわけではなく、毎日の会話を通して、微調整したり、書き足したりしていって夏休みが終わった段階で完璧な計画表が完成するイメージです。あとで見ると「これだけ勉強してきたんだ」という自信にもつながるので、ぜひこまめに書き込んで“やったこと”、“やれたこと”を可視化しましょう。
それでは実際の「勉強スケジュール」表の例を学年別に紹介します。学年によって「ポイント」が異なるので、要チェックです。