慕われる上司は部下を「さん」づけで呼ぶ

あなたが年長の男性の場合、相手の年齢に関係なく丁寧な言葉を使ったほうがいいでしょう。呼びかけ方も「○○君」や「○○ちゃん」ではなく、すべて「さん」づけにします。特に女性に対しては丁寧語を使うことを基本としたほうが、何かとスムーズでしょう。

上司と話す若いビジネスパーソン
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なかには、若い部下にも「○○さん」と「さん」づけで呼ぶことで、ともすると増長してしまう自分の中の権威主義、「上から目線」を抑制している人もいます。

サッカーのワールドカップで解説者として呼ばれていた本田圭佑選手が、「三笘さん」「堂安さん」など年下の選手たちに「さん」づけして、丁寧な言葉づかいで解説をして話題になりました。年齢に関係なく「さん」づけで呼んで敬意を示したことに、好感を持った人も少なくないでしょう。

一方で、親交のある選手には名字やニックネームで呼んでいました。こんなふうに、相手との距離感に応じた敬語の使い方ができると、感じがよいですね。

自分が年下なら、逆にガンガン話を合わせていく

一方、自分が年下の場合は、多少無理をしてでも、合わせたほうがいいと思います。

合わせるといっても、上の世代のことを詳しく調べて話そう、というのではありません。相手が昭和世代だったら、「あの頃はどうだったんですか、バブルってやっぱりすごかったんですか」などと、躊躇せずに話題を合わせにいくのです。

カラオケに行ったときには、昭和の歌をバンバン入れてみる。どうみても気をつかっている感じが丸出しではありますが、それがかえって、思った以上に相手に好感を与えるでしょう。

「○○さんも笠置シヅ子とか聴いていたんですか?」と話を合わせにいって「いや、それ全然違う年代だよ」と言われても、そのずれが面白くて、会話も続いていくはずです。

同じようなことを年上の世代が年下にすると、年下の人たちは、何だか自分たちの領域に勝手に入り込まれたような気がして、嫌な感じがしてしまいます。

ですが、下の世代の人が同じことをしたときには、入り込まれたという嫌な感じはしないのです。