まだまだ安心できない! 見落としがちな5項目

――普段以上に気が滅入る、やる気が出ない、食欲がない

普段よりも気が滅入って仕方がない、やる気がわいてこない、食欲がなくなった……。そんな人の体のなかでは、甲状腺や副腎のホルモンが減少している恐れがあります。メンタルの可能性も捨て切れませんが、「内科」か「内分泌内科」を受診しましょう。なお、女性の場合だと、「更年期障害」が原因となっている可能性もあります。

――急に怒りっぽくなる

急に怒りっぽくなったり、性格が変わったりした場合は、「認知症」が原因になっていることがあります。人間は脳の「前頭葉」で感情をコントロールしていますが、この前頭葉が萎縮すると、感情の制御が不能になってしまうからなのです。明らかに以前と様子が違う場合には、専門科の「精神内科」や「認知症外来」で相談しましょう。

蛇口から滴り落ちそうな一滴
写真=iStock.com/WillSelarep
※写真はイメージです

――おしっこがチョロチョロとしか出ない

尿意があるのに、おしっこがチョロチョロとしか出なかったり、頻尿だったりすると、可能性が高いのが「前立腺肥大症」で、場合によっては「前立腺がん」も疑われます。いずれも前立腺の周囲の膀胱や尿道を刺激して、「トイレに行け」という指令につながっていることが考えられます。症状があるのなら、「泌尿器科」を訪ねましょう。

――歩いているとふくらはぎが痛む

歩いていると、ふくらはぎが締めつけられるように痛くなる。しばらく休むと回復するものの、歩き出すとまた痛くなる。こうした場合は、足の動脈硬化である「閉塞性動脈硬化症」が進行している可能性があります。放置すると、血管が詰まって足が腐ることもあります。早めに「循環器内科」で診てもらいましょう。

――些細なことであざができる

腕や足をちょっとモノにぶつけただけなのに、あざができてしまう。実はこれ、「白血病」の可能性があります。白血病によって「血小板」という血を固まらせる成分が少なくなって、簡単にあざができるようになってしまうのです。白血病の専門科は「血液内科」ですが、まずは「内科」の受診で構いません。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年7月5日号)の一部を再編集したものです。

(構成=伊藤博之)
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