「カイロ大学卒」と明示すれば「刑事告発します」
小島氏はこうも記す。
「声明文は、はからずも、私が発案して、A氏が文案を作成した。それに小池さん自身が修正を加えた。そして、ここからは推測になりますが、彼女側から大使館へ依頼して掲載された。これがカイロ大学声明発出の内実だ、というのが私とA氏の結論です」
この学歴詐称の件はすでに時効になっているが、今夏には再び都知事選がある。
「学歴の詐称は、公職選挙法の虚偽事項公表罪にあたります。ただ、公訴時効は三年。二〇年の都知事選の選挙広報にも、小池さんはカイロ大学卒業と明記していますが、すでに時効が成立しています。この手記を読んで、次の都知事選で彼女が再び学歴を明記するかどうか。私は注目しています」
そしてこういい切る。
「小池氏が『カイロ大学卒』と選挙公報に明示すれば、刑事告発します。その時に備え証拠を保全しています」(週刊文春4月25日号)
もし、小池氏が「カイロ大学卒」と書かなければ、カイロ大卒という経歴は虚偽だったと自ら認めることになる。小池氏にとっては、どちらも致命傷になりかねないのである。
小池氏が政界の師と仰ぎ頼りにする二階元自民党幹事長は、派閥の裏金問題もあり、次期衆院選に出ないことを表明した。
小池氏の元同居人の告発を朝日新聞は無視
後ろ盾を失い、これまですべて自分中心でやってきた小池氏だから、心を許せる友人や仲間はそう多くないようだ。
だが、小池氏には心強い味方がいる。メディアと多くの支持者たちである。先の朝日デジタルにもこうあった。
「朝日新聞の28日の出口調査では、『小池知事を支持する』という回答が54%だった」
支持者が離れない理由は、メディアが小池氏の「悪い話」を報じないからである。
今回の小島氏の告発も、ほとんどの大メディアは取り上げていない。都民は知る術がないのである。
同じ文藝春秋に、『女帝』の中で小池氏の学歴詐称を初めて告発した、かつての同居人、北原百代氏がメディアの怠慢をこう告発している。
「百合子さんがしていることは、やはり犯罪なのです。黙っていることは、その罪に加担するのと同じです。
そこで私は、メディアに伝えようと思い立ち、まず朝日新聞に配達証明郵便で、手紙を送りました。『小池百合子さんは学歴を詐称している。自分は同居しており、全てを知っているので、話を聞いてくれないか』という内容でした。自分の氏名と、当時は日本に滞在していたので、その住所も書きました。ところが、まったく連絡がなかった。メディアにもあなたの力が及んでいるのではないかと、私はさらに恐怖の念に囚われました」
朝日新聞はこの告発に対して沈黙したままである。