瞬間的に考えられ、それが習慣になっているか
先ほどの例に戻りましょう。
お気づきかもしれませんが、私たちが普段何気なく行っている思考プロセスは、「計算」そのものです。
スーパーに買い物へ行く。今日や明日の自分が困らないために、お米を一度にいつもの倍炊く。こういったアクションを起こすには、はじめに考えるプロセスが必要になります。
何も考えずにいたら、今買う必要のない商品を大量に買ってしまったり、お米も炊きすぎて消費しきれず捨てるしかなくなってしまう、といったことになりかねません。計算力がないと、さまざまな場面で損をしてしまうのです。
しかし、不要なものを手当たり次第に購入したり1人暮らしなのに理由もなく10合もお米を炊いてしまったりする人は、現実にはほとんどいないでしょう。
なぜなら、何度も述べているように、すでに多くの社会人が計算力を身につけているからです。
「仕事ができる人」になるには、もともと持っている計算力を高めていけばよいのです。
肝心なのは、「瞬間的に考えられるか?」「それが習慣になっているか?」ということです。数字や事実を目の前にした瞬間に、脳ミソをフル回転させる。これが自然にできるようになると、計算力は上がっていきます。