こうしたバイアスから抜け出すためには、認知バイアスがかかっているかもしれないと自分自身を疑ってみること、つまり客観視をすることが認知バイアスから脱却する第一歩です。ところが、その脱却を妨げる認知バイアスに『確証バイアス』というものがあります。これは「人は、自分にとって都合がいいものや、信じたい情報ばかりを集めて信用してしまう」というもので、具体的な例を挙げると「洗濯は女性がやるもの」と思っている男性は、同様の意見を言っている芸能人の発言や、女性が洗濯をしているというデータばかりを集めてしまう……といった形です。この確証バイアスにより、パートナーに家事を押し付ける理由ばかりを集めてしまうことがあります。

プレゼントより毎日の感謝を

円満に家事を分担するためには、先述のように「自分が認知バイアスに陥っているのではないか?」「偏った意見を集めているのではないか?」と自問自答することのほかに、日ごろのコミュニケーション、つまり声掛けや頼み方を変えてみることも有効です。