1時間の会議でも「数百万円」かかっている
あなたの会社にも、きっと定例会議があるでしょう。その会議は、活発に意見が交わされる、有意義な時間でしょうか。それとも週末の疲れを癒やすコーヒーブレイクや、スマホを見たり他の仕事をしたりする“内職タイム”になっているでしょうか。
日本の会議では、意見を言うのは上層部の数人だけ、後の人は黙って話を聞いている……といった場面をよく目にします。上司に遠慮して発言を控えているのかもしれません。資料を読み上げるだけの会議や、出席人数が多すぎる会議も散見されます。
経営者として、そんな会議風景を見るとゾッとします。出席している人の給料を時給に換算して、その時給が人数分、会議の時間分かかっていると考えると、たった1時間の会議であっても、何十万円、何百万円という単位でチャリン、チャリンとお金が落ちているのです。
昔、ジョブズがいる会議で、私の他にも日本人が出席していたことがありました。その人は典型的な日本人のパターンで、あまりに疲れていたのか、何の発言もせずジョブズの目の前で眠りこけていました。数カ月後にその人がいなくなっていたことは言うまでもありません。
会議中に寝ているのは世界中で日本人だけ
残念ですが、世界中を見渡しても、会議中に寝ているのは日本人だけです。そろそろ日本での会議のあり方を変えませんか。
会議を設定するのであれば、その目的を明らかにしましょう。情報共有が目的であれば、テキストでも構わないはずです。また、バリューを出せない人や発言のない人を外し、少ない人数での開催にするのも一つの手です。
会議に参加する側は「バリューを出せない人は給料泥棒だ」「会議は意思決定のための場だ」と認識し、「出席するからには必ずバリューを出す」と決めること。そのためには、次の3つが有効です。
・目的に合わせて事前準備をすること
・会議では必ず発言すること
もし自分にバリューが出せそうにないと感じたら、その旨を上司に率直に相談してみるのもいいかもしれません。「この会議ではバリューが出せそうにないので、欠席してもよろしいでしょうか。その分の時間を使ってA社の提案準備を進めたほうがチームのためになると思っております」などと言われて、イヤな顔をする上司はほとんどいないはずです。むしろ「チームの利益を真剣に考えてくれている」と、あなたの評価を上げるでしょう。