2023年下半期(7月~12月)にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2023年8月31日)
日本が世界に存在感を示せるものは何か。イギリス在住で著述家の谷本真由美さんは「日本人は世界から生真面目で信用されているため、車や家電など業務用の機械など専門性の高い製品はまだまだ日本製が強い。命を左右するような戦場で、イスラム国のテロリストさえ乗っている車はトヨタのピックアップトラックである」という――。
※本稿は、谷本真由美『激安ニッポン』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。
北米や欧州で「日本のもの」は安心できる
日本人は外国に売ることができるサービスや商品があることに気がついていません。
そういったものをどんどんマネタイズ、つまりお金に変えていくべきなのです。日本人は控えめな人が多いのでマーケティングや営業が非常に下手くそです。
しかも国内のことしか知らないので、外国では一体どういうものが受けて何が売れるのかということを理解してないのです。これは日本だと日常生活でさまざまな国の人と接触しないことや、教育がドメスティックすぎるというのがあります。
たとえばまず日本人は日本の海外でのイメージに気がついていません。
特に中国では日本人というのは非常に生真面目で嘘をつかないので取引がやりやすいということで有名です。
なので、彼らは日本人と取引する際、相手が誠実なので安心して買うことができると考えているのです。
これが日本で中国人が日本の商品を爆買いする理由です。彼らは母国の人々を信用できないので日本人から買うのです。
これは中国人だけかというと、そうではありません。
実は北米や欧州でも日本のものは安心できるということで有名です。
なので、非常に材料にうるさい健康志向の人々やベジタリアンはまだまだ日本の超高価格帯の調味料や米を買っているのです。これは単に味がいいからということだけではなく、日本のものであれば変なものを使っていないから衛生管理がきちんとしているから安全だということです。