中小企業のビジネスモデルの7割は簡単にコピーできる
ビジネスモデルを知る手っ取り早い方法は、その会社のクライアントになることです。顧客になることでほとんどの仕組みは理解できます。
飲食店なら食事に行くことで具体的な味やサービス内容を知ることができます。不動産仲介業をはじめたいなら、コピーをしたい同業他社の事務所に行き、申し込まないにせよ、接客を受けてみることをお勧めします。これによりビジネスモデルだけでなくサービスの質も把握することができます。
裏技としては、コピーしたいビジネスモデルの他社の社員をヘッドハンティングしてしまうという方法もあります。ただ、どうしてもコストがかかります。必ず、前の会社よりも高い給与を出さなければいけないからです。
しかし、スタッフごとノウハウを吸収できてしまうこの手法には強烈な効果があります。この場合の高い給与は必要コストと考えましょう(ただし、引き抜いた同業他社からの報復には気をつけてください……)。
私の印象では、中小企業のビジネスモデルの7割は簡単にコピーすることが可能です。どんなに景気がいい会社も、結局は誰でも再現できることをやっているだけにすぎません。
それでも会社によって差が出るのは当然で、社長と、その会社のスタッフの能力に差が存在します。
私が手掛けたビジネスをお教えしますと、不動産仲介業は、実は誰でもはじめられるビジネスです。特に難しいことはありません。売り方も、売る商品も、そう変わりはありません。
それでも差がつくのは、顧客を説得する力に差があるからです。そしてその差はリーダー、つまり社長であるあなたの能力の差でもあります。
能力があるいい社長のもとには、いいスタッフが集まりますし、いいシステムが作れるでしょう。その逆もしかりです。だから社長は必死に勉強しなければいけません。
そう、社長になるためには勉強が必要です。
国内向けニュースが起業のヒントになる
ではどういう勉強をすればいいのでしょうか? 本を読む? それもいいのですが、起業のための情報収集に最適な方法は、テレビ番組のニュースを見ることです。そこには起業のチャンスのヒントがたくさん詰まっています。
私はいつどんなときでもニュースをチェックしています。その国で今、何が流行っているのか。ビジネスとして手掛けられるものがあるかの情報を集めるためです。
私が民泊管理会社を作ったのも、ニュースを見たことがきっかけでした。民泊への需要は大きく、賃貸運営と比べて利回りが2倍あると知り、この業界に興味を持ちました。
そして民泊での起業を決めた後は、参考にすべきビジネスモデルを知るために、クライアントの立場で大きな民泊管理会社を10社ほど実際に面接しました。
最初は日本の国内向けニュースでいいでしょう。あなたのビジネスの舞台になるのはまずは国内だからです。
その後は、海外展開を考えるならば、海外のニュースもチェックしてください。進出したい国のビジネスならなおさらです。