肌を若々しく保つには、どうすればいいのか。医学博士の北條元治さんは「男性も女性も毎日の保湿とUVケアは欠かせない。とくに日焼け止めは、夏以上に冬に塗るほうが大切だ」という――。

※本稿は、北條元治『40代の壁を乗り越える美容トレ 「肌の再生医療の専門家」が忖度なしで教える最高のエイジングケア』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

日焼け止めを手に出す人
写真=iStock.com/LordHenriVoton
※写真はイメージです

海辺よりもスキー場のほうが日焼けしやすい

肌の劣化や老化を防ぐには日焼け(紫外線)対策が大事ということは多くの人が常識として知っているだろう。

私は肌の再生医療の専門家として、5000人以上の患者さんを診てきました。患者さんから日焼けに関するご相談を受けることも多いのですが、そのやり方に関して間違っている方が多数います。

たとえば、日焼け止めは効くのに時間がかかるので外出の15分前につける方が良いとされています。また、実は海辺よりもスキー場の方が日焼けしやすいなどの事実もあり、間違って認識しやすい事柄が多くあります。

本稿では、正しい日焼け対策や日焼けしてしまった時の対策などをご紹介したいと思います。

日焼け止めは「外出の15分前」に塗る

日焼け対策は美肌のために重要ですが、そもそもなぜ重要かわかりますか。

日焼けは太陽からの太陽光、いわゆる放射線の一種みたいなものから引き起こります。太陽光の中にはUVA・B・Cがあって、一番厄介なのはUVAです。真皮部分のコラーゲンやエラスチンを破壊し、さらに細胞毒性もあるので、これらを作る真皮線維芽細胞というものまでも破壊してしまいます。

表皮のみでしたら、ターンオーバーで消えたりレーザーを当てたりして何とでもやりようがありますが、UVAによって破壊された真皮というのはもう絶対に戻ってきません。だから肌のたるみやしわに対して、日焼け対策は必須なのです。

「アメリカ皮膚科学会」という権威ある学会も提唱している日焼け止めの塗り方を参考にしつつ、日焼け止めを使用するときのポイントを4つ簡潔にご紹介いたします。

①SPFが30以上で耐水性があり広範囲を塗りやすいもの
無理にSPF(Sun Protection Factor)50を使わなくてもSPF30でも十分な保護が期待できます。

②屋内で塗り、15分経ってから外出する
日焼け止めが効いてくるのは15分後と言われています。バーベキューする方、海に行く方は、外に行ってから塗るのでは遅く、15分ほど無防備な時間ができてしまいます。これは一番大事なポイントだと思いますので、完璧に防御してから外に出ましょう。