「高齢者はボケやすい」と思い込むリスク

米国イェール大学のベッカ・レヴィは、認知症のリスクを高めるアポリポ蛋白E遺伝子を持っている60歳以上の健常者4765名についての研究を行っています。

レヴィは、加齢に対してポジティブな信念を持っている人と、ネガティブな信念を持っている人を比較してみたところ、アポリポ蛋白E遺伝子を持っていても、「お年寄りでも元気」といったポジティブな信念を持っている人は、認知症になる割合を49.8%も減らせるという結果を報告しています。

歳をとることに対して、ネガティブな思い込みをするのはやめましょう。

「歳をとるとボケやすい」と思い込んでいるから、本当にボケてしまうのです。そのような思い込みをしなければ、ボケることはありません。

リスクを高める遺伝子を持っているからといって、絶対にその遺伝子が発症するのかというと、そんなことはないのです。加齢に対してポジティブな信念を持つようにしていれば、そういう遺伝子があっても大丈夫です。

思い込みによる自己暗示効果はとても強いのです。

おかしな暗示を自分にかけていると、本当に病気になってしまったり、死んでしまったりするので、気をつけましょう。

認知症の人には「赤ちゃん」と思って接する

認知症の人に接するときには、「この人は赤ちゃんなのだ」と思って接したほうがよいでしょう。そのほうが、何をされても腹が立ちません。「いい歳をした大人」だと思うから腹が立ってしまうのです。

米国フロリダ大学のヒオコーン・アーンは、65歳以上の5万6577名の認知症患者について調べたところ、認知症になると、痛みをうまく伝えることができなくなるため、怒ったり、暴れたりすることで「痛みがある」と表現することを明らかにしました。

認知症になると、自分の気持ちを相手にうまく伝えられません。

そのため、大声で喚いたり、暴れたりするのです。