日本語のタグが付いていると「プレミア商品」に

ベトナム国内にもユニクロのショップはあるのだが、なぜわざわざ来日してまで日本のユニクロストアを狙うのだろうか。

その理由は、防犯体制の違いによる盗みやすさも確かにあるが、なによりも「日本モノのプレミア感」が大きい。ベトナム国内では、日本語の商品タグが付いた同社製品の方が人気で、同国のオークションサイトでも、より高く売れるのだ。

現代万引きの主役は、大型量販店とスマートフォンに違いなく、犯行に至るまでのハードルは相当に低くなった。入札によって変わる売価を眺める楽しさもあるらしく、いわばゲーム感覚で盗品を処分している者まで存在する。店から換金率の良い商品を盗み出してしまえば、その後はスマートフォンひとつで現金化できるため、これを手軽に感じて常習化してしまうのだろう。

実際、今回逮捕された4人による被害品をみれば、ユニクロの商品以外に、他の量販店で盗んだと思しきサプリメントや化粧品、高級歯ブラシや歯磨き粉なども数多く並んでいた。

東京千代田区の秋葉原にあるドラッグストア
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質が高い日本製品はどの国でも価値がある

彼らの狙う商品は、多岐にわたっており、被害店舗の取扱品目によって異なる。たとえば食品スーパーであれば高級果実や生鮮食品、菓子、嗜好しこう品などが中心に狙われ、なかでも米や酒類、ブロック肉、コーヒーなどの被害が目立つ。

今回、大きな被害が明るみになったユニクロだけでなく、ドラッグストアの被害も深刻だ。高額商品の部類に位置する化粧品や美容液、風邪薬、痛み止め、胃薬、強壮剤、サプリメント、シャンプーセットなどの大量盗難が全国で相次いでおり、一度の被害で商品棚がスカスカになることも珍しくない。

最近では、粉ミルクやニベアクリーム、特定の強壮剤、高級湿布薬の大量盗難が相次ぎ、その対応に苦慮した。日本製の衣類や医薬品、健康食品などは質が高く人気があるため、どの国でも容易に換金できる。だからこそ、狙われてしまうのだ。