※本稿は、トテ ジェニファー麻綾『学生がキャリアアップするためのインターンシップ活用術』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。
成果を上げるためには切り離せないアウトプット思考
パフォームしているインターン生はどんな人?
いよいよインターンがスタートしたと仮定する。周りには先輩インターンが何人もいる状況だ。まずは正社員から業務内容や社内ルールなどの説明があるだろうが、いざ仕事に着手すると、この先輩インターンという存在を常に横目で意識しながら働くことになる。
先輩インターンといえど、同じ学生という立場でインターンをしていることには変わりない。自分と環境が似ている分、正社員よりも身近な存在であり、最初に目指すべきベンチマーク(※1)として目が向くようになる。
そのときに、この人のようになりたい! と思うインターンや、社員からも評価を得ているインターンには同じ共通点が見られる。社員などから尊敬をされているインターン、言い換えるとパフォーム(※2)しているインターンはほぼ例外なく、アウトプット思考で仕事をしている。取り組んだ過程がどうとか、ここまで考えたから評価がほしいとかではなく、最終的に提出した成果物の内容で信頼を獲得している。
ゆえに、時間に対する執着が強い。これは今日1日で何をしたのかといった粒度よりももう1段細かい。いまこの30分で何をしたのか、これから1時間でここまでは終わらそう、このリサーチは1社あたり5分と考えて、3時間で36社調べるぞ、という具合だ。
B:「1500円です」
A:「このタスクに何時間かけましたか?」
B:「4時間です」
A:「あなたがクライアントだったら、この成果物を6000円で買いたいと思いますか?」
というようなやりとりを目にしたことがある。これはAが正社員の上司、Bがインターンで、インターンが上司からフィードバックをもらっていた際の会話にあたる。
このやりとりを聞いて以来、自分がクライアントだったら○○円かけてこれを買いたいと思うのか自問自答するようになった。イエスであれば時給以上のバリューを出せている可能性が高いし、ノーであれば時給以下の働きしかできていないかのうせいっが高い自分でアウトプットのレベル感を確認する手っ取り早いやり方であろう。