STEP2では「行動の量」STEP3では「行動の質」を見る

チームの合計数字が良好かどうかを判断するためには、目標とするためのチームとしてのKGIと各プロセスのKPIを設定し、それらから、各メンバーが目標とすべきKGIとKPIを割り出しておきます。

STEP2では、個人の数値化と同様、チームの「行動の量」のボトルネックを見つけ出します。ボトルネックを見つけ出す方法も個人の数値化と同様で、KPIに対して実績が乖離かいりしていないか、あるいは過去の実績に対して落ちていないかを見ます。

そしてSTEP3では、チームの「行動の質」におけるボトルネックを見つけます。ここでも個人の数値化と同様に、転換率に注目してKPIとの乖離を見つけたり過去の実績と比較したりします。

それでは各STEPを具体的な数字の例で見ていきましょう。

STEP1:「チームの行動」を見える化する

STEP1では、チーム全体のKGIとKPIを設定します。チーム全体のKGIは、通常は経営戦略に基づいた会社全体の目標から割り出された数値が各チームに割り振られることになります。

もし会社から割り振られることがなかった場合は、マネジャーが自らチーム全体のKGIとKPIを設定する必要があります。今期の売上目標と過去のチームの実績から、今期に自分のチームが担うべき数値を割り出して、それを月次のKGIに換算します。

たとえば営業であれば図表2のようになります。同様に人事の採用であれば図表3のようになります。

【図表2】月次のチームのプロセス目標(営業の場合)、【図表3】月次のチームのプロセス目標(人事の場合)
出典=『数値化の魔力

これらのチームのKGIとKPIを各メンバーに割り振りますが、このとき、単純にメンバーの数で割れるとは限りません。たとえば営業であれば、担当しているクライアントの業界や規模、地域によって実際に受注できる件数が異なってきます。

この辺りはマネジャーの判断で調整します。したがって、KGIとKPIを各メンバーに割り振る場合は、各メンバーの現在の業務内容と過去の実績を考慮した上で、各自が担えるKGIとKPIの割合を考慮します。