③ 子供の国民年金保険料を支払った……社会保険料控除

子供が20歳になったら国民年金に加入します。子供が学生であれば、学生納付特例制度により保険料の納付を猶予することもできます。

この子どもの国民年金保険料は、親が代わりに支払うことも可能で、保険料を納めてあげれば、子どもが将来受け取る年金を増やすことができ、さらに支払った保険料合計が親の社会保険料控除にもなります。

国民年金保険料は、2023年度は1カ月あたり1万6520円、2022年度は1万6590円です。2023年1月~3月は1万6590円、4月~12月は1万6520円ですので、2023年の1年間支払った場合は、合計19万8450円です。この金額が全額所得控除になります。

ただし、子どもの国民年金保険料を払った場合には申告しないと所得控除になりません。

仮にこの金額を全て支払い申告すると、課税所得は601万1550円になります。所得税は77万4810円となり、3万9690円の所得税が減らせます。年末調整ではこの金額が還付されます。

④ iDeCoに加入した(している)……小規模企業共済等掛金控除

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)に加入している場合、掛金全額が小規模企業共済等掛金控除に該当します。ただし、iDeCoに加入すれば自動的にこの所得控除が適用されるわけではなく、申告をしないと所得税や翌年の住民税が安くなりません。

手続きは生命保険料控除などと同じで、「小規模企業共済等掛金払込証明書」の内容を「給与所得者の保険料控除申告書」に記載して、一緒に提出する必要があります。

iDeCoに月2万円積み立てている場合、年間で24万円が全額所得控除の対象ですので、課税所得は597万円になります。所得税は76万6500円となり、4万8000円の所得税が減らせます。年末調整ではこの金額が還付されます。