片づけられる人とそうでない人は何が違うのでしょうか。お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは「経済状態、特に収入と、見える床面積は密接に関係しています。実際、高収入の方の家にうかがうと、床の上に置かれているのは家具の脚だけだったりします。片づけの副産物として、収入が増えたという人が多いです」といいます――。
※本稿は、西崎彩智『キッチン「から」片づければ、家は必ずキレイになる!』(小学館)の一部を再編集したものです。
高年収の家は床にモノを置かない
経済状態、特に収入と、見える床面積は密接に関係しています。実際、高収入の方の家にうかがうと、床の上に置かれているのは家具の脚だけだったりします。部屋の面積が大きくても小さくてもです。
床が見えているということはモノが管理できている証拠。モノの管理ができるということは自己管理もでき、時間やお金のムダも少ないのでしょう。反対は、もうおわかりですね。
乱雑な部屋がさらに乱雑になることは、物理学的にも証明されています。「エントロピーの増大法則」をご存知でしょうか。エントロピーは“乱雑さ”の概念ですが、いったん乱れると、その後は乱れる方向にしか進まない、決して元の整然とした状態には戻らないという物理の法則です。
片づけが苦手な人は肥満にもなりやすい
イギリス人の生活評論家カレン・キングストンの考察です。ため込みやすい人の、モノにあふれた部屋を毎日見ていると、脳にも影響が出てきます。「自分の体にもため込んでいいのだ!」と思い込んでしまうのです。そして欲望に任せてため込み始めます。つまり、食べるばかりで消費しない。
散らかった部屋はそれだけでストレスになりますから、その解消のためにも、食べる量が増えます。甘いものをチョコチョコ食べたり、暴飲暴食に走ったり。私の経験上、この考察は的を射ています。肥満気味の人の家は、モノにあふれていることが多いです。
片づけられない人には大きく分けて3つの心理が働いています。「ため込もうとする心理」「取捨選択できない心理」「モノを捨てられない心理」です。ひとつずつ解説します。