2023年上半期(1月~6月)にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2023年2月27日)
高齢期はどのように過ごすことが健康にいいか。医師の和田秀樹さんは「少し太っているほうが、健康的な生活をおくれて寿命が延びる。高齢期のダイエットは絶対にやるな」という――。
※本稿は、和田秀樹『80歳の超え方』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。
人間の身体をつくるためには「肉」が必要だ
セロトニンを増やすためには、肉を食べることがいちばんです。
セロトニンの材料というのが「トリプトファン」というアミノ酸です。それを多く含むのは肉です。肉を毎日食べることでセロトニンが生成され、意欲低下の防止につながります。
高齢になると脂っぽいものは食べられないという人もいて、野菜中心の食事になる方もいますし、健康や動物愛護の観点からベジタリアンになる方もいます。
必要な栄養素はサプリメントでとるから大丈夫という方もいます。
しかし、サプリメントはセロトニンならセロトニンしか増やせず、肉のほかの栄養素はとれないし、後述するコレステロールもとれません。価格が高いものも多いです。
できれば日々の食事に肉を加えることで、セロトニンが増やせてたんぱく質もとれるならそのほうが健全であると考えます。
人類の生活様式は狩猟に始まります。もともと肉と木の実と魚と貝、山菜等のヘルシーフードでした。
肉は人間の身体をつくるために必須な栄養があるからこそ、私たちは好きなのかもしれません。