「自分が悪かった」と責めてもいい効果はない

数年前、私も「失敗の履歴書」をつくってみた。自分が犯してきた失敗の数々から教訓を引き出したいと考えたのだ(恥ずかしい失敗を自分自身に向けて開示するだけでも、十分に効果が期待できる。読者のみなさんにその中身を開示することは遠慮させていただく)。

この作業を通じてわかったのは、私が基本的に二種類の同じ失敗を繰り返してきたということだった。それが明らかになったおかげで、それ以降は同じ失敗を繰り返さずに済んでいる。

3.セルフ・コンパッションについて学ぶ

私が社会科学の文献を熱心に読むようになって二〇年ほどになるが、セルフ・コンパッション(自分自身を慈しむこと=編集部註)ほど、強烈な魅力を感じたテーマはあまりない。

私はセルフ・コンパッションを知って、過剰な自己批判を抑制できるようになった。自分を厳しく断罪すれば、マゾヒスティックな快感を味わえるかもしれないが、そうした思考には効果がないと理解できたのだ。また、自分の苦しみは多くの人が経験しているもので、その問題を解決することは可能だと思えるようになった。

みなさんも、このテーマをじっくり学ぶことをお勧めする。たとえば、クリスティン・ネフのウェブサイトから始めてもいいだろう。このサイトでは、自分のセルフ・コンパッションのレベルをチェックすることもできる。ネフの著書『セルフ・コンパッション』(邦訳・金剛出版)も素晴らしい。

「新年の誓い」を立てる前に必ずやるべきこと

4.「新年の誓い」に合わせて、「旧年の後悔」もリストアップする

本稿の核を成すのは、過去を振り返ることにより、前に進むことができるという考え方だ。この考え方を根づかせるためには、それを習慣化することも有効だ。

一二月も終わりに差し掛かり、新年という時間的な節目が近づくと、私たちは「新年の誓い」を立てようと思い立つ。しかし、その誓いを立てる前に、「旧年の後悔」をはっきりさせよう。

幕を閉じつつある一年を振り返り、自分が後悔していることを三つ挙げる。親戚や昔の同僚と連絡を取らなかったことを後悔していないか。副業を始めなかったことを後悔していないか。自分の価値観に反するような嘘をついたことを後悔していないか。

そうした後悔を文章に記す。そして、行動したことへの後悔を取り消し、行動しなかったことへの後悔を変容させることを、新年の誓いにしよう。

5.ポジティブな経験を頭の中で「引き算」する

後悔による痛みを取り除くためには、ある心のトリックを実践するといい。これは、一九四六年の映画『素晴らしき哉、人生!』でよく知られるようになったアプローチである。