「新年の抱負」は、どのように立てるといいのか。米ベストセラー作家のダニエル・ピンクさんは「何も考えずにやりたいことを立てても意味がない。充実した1年を送るためには、まず『昨年の後悔』を洗い出すことが大切だ」という――。

※本稿は、ダニエル・ピンク『THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

メモ帳にシャーペンで書き込んでいる人の手元
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後悔を次の成功につなげる7つの方法

後悔の念を安定と達成と目的追求の強力な手立てに変えるために有効なアプローチはさまざまにある。前に進むためには、振り返るだけでなく、未来を予測することも有効だ。実際に後悔を経験する前に、それを先読みするのである。

本稿では、7つのアプローチを紹介する。

1.後悔サークルをつくる

後悔サークルとは、読書会のようなものと考えればいい。五、六人ほどの友人を集めて、コーヒーや紅茶、お酒を飲みながら話をする。参加者のうちの二人に、自分にとっての大きな後悔を披露する準備をしてきてもらい、その人たちの話をみんなで聞く。そして、みんなでその後悔を分析する。

まず、その後悔がどのタイプのものかを考えよう。それは、行動したことへの後悔か、行動しなかったことへの後悔か。四種類の深層レベルのカテゴリー(基盤に関わる後悔、勇気に関わる後悔、道徳に関わる後悔、つながりに関わる後悔)のどれかに分類できるか。

失敗だけを書いた「失敗の履歴書」をつくる

それに続いて、みんなでセルフ・ディスクロージャー→セルフ・コンパッション→セルフ・ディスタンシングのプロセス(拙著『THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める』(かんき出版)にて詳述)を実践する。

最後に、後悔を披露した二人は、今後どのような行動を取るかをみんなの前で公約する(不愉快な上司に異を唱えるとか、意中の相手をデートに誘うとか)。

次回の会合では、二人がその公約を果たしたかどうかを問い、そのあと、また新しい二人のメンバーが後悔を披露する。

2.失敗の履歴書をつくる

ほとんどの人は、履歴書を書いたことがあるだろう。それまでの職歴やその他の経験、資格の概略を記したものだ。これにより、雇用主候補や顧客候補に対し、自分がいかに高い資質をもっていて、熟練していて、素晴らしい人材かを示す。

スタンフォード大学のティナ・シーリグ教授は、「失敗の履歴書」もつくるべきだと主張する。過去に犯した失敗を漏れなく詳細に記した文書をつくることが有益だというのだ。

これは、後悔に対処するための手立てにもなりうる。自分の失敗を事細かに記すこと自体がセルフ・ディスクロージャーの一形態と言える。また、「失敗の履歴書」を第三者の視点で見れば、失敗により自信を失うことなく、その経験から学ぶことができる。