労働問題に疑問を抱く人は声を上げる勇気を

今回のケースが労働と評価されて未払い残業代が認められるケースだと仮定した場合、同じようなケースは日本中の地方自治体で発生していることでしょうし、中小企業に限らず上場企業等の民間企業でも多々発生していることかと思われます。

日本という国において、自身が所属している会社やコミュニティのために身を粉にして働くという文化は日本特有の誇るべき美徳だとも思いますが、やはり一人ひとりが自分の人生を豊かに過ごしているからこそ美徳が美徳と評価できるのであって、つらい自己犠牲の上に美徳は成立しないと思います。

働いている人たち一人ひとりの声が人生を豊かにするきっかけとなるでしょうから、今回のケースに限らず、労働問題において疑問を抱いている人たちには声を上げる勇気を持ってほしいと願っています。

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